[アップデート]Amazon Connectで「フローパフォーマンス」のダッシュボード機能が利用できるようになりました
こんにちは、洲崎です。
2024/5/15に、Amazon Connectのダッシュボード機能で「フローパフォーマンスダッシュボード」が利用可能になっていたので、紹介します。
ダッシュボード機能とは
ダッシュボード機能は、Amazon Connectのデータをグラフなどで可視化して分析することができる機能です。
ダッシュボード自体はAmazon Connect内に構築されているため、ダッシュボードの機能がそのまま要件に当てはまる場合は、作り込みをせずにAmazon Connectのみでダッシュボードを利用した分析が可能です。
今までは「会話型分析ダッシュボード」と「キューパフォーマンスダッシュボード」が利用可能でしたが、今回新たに「フローパフォーマンスダッシュボード」が利用可能になりました。
「会話型分析ダッシュボード」については、過去にブログをあげていますので、参考までにご参照ください。
準備
セキュリティプロファイル
ダッシュボードを利用するユーザーのセキュリティプロファイルに以下の権限を付与します。
数字とフロー
- 「フロー」に「表示」の権限付与
- 「フローモジュール」に「表示」の権限付与
分析と最適化
- 「ダッシュボード」の「アクセス」に権限付与
Amazon Connect Contact Lensの有効化
Amazon Connect Contact Lensを有効にしている必要があります。
設定の詳細についてはこちらの記事をご確認ください。
以上で、準備は完了です。
やってみる
フローパフォーマンスダッシュボードを開く
Amazon Connectのコンソール画面から、サイドメニューの「分析と最適化」→「ダッシュボードとレポート」を開きます。
ダッシュボードから、「フローパフォーマンスダッシュボード」を選択します。
「フローパフォーマンスダッシュボード」が表示されました。
デフォルトでは、このダッシュボードは直近8時間のデータが表示されます。
ためしにテストデータを表示するために、過去1週間で時間範囲を指定すると、数値が表示されました。
ここからは各レポートの項目ごとにみていきます。
フローパフォーマンスの概要
フローパフォーマンスの概要は以下の項目を数値で見ることができます。
- フローが開始されました
- 実行を開始したフローの数
- フローからキューまたはエージェントに転送済み
- フローからキューまたはエージェントに転送した数
- ドロップインフロー
- フロー内(通話中)にお客様やエージェントが途中で切断した数。いわゆる放棄呼
- フローで切断済み
- フローで切断した数。例えば「アナウンスを流して切断」した数など
- 平均フロー時間 - キューに移動済み
- フローからキューに転送されるまでの、フロー内でかかった時間の平均数
- 平均フロー時間 - 切断済み
- フローの結果が参加者の切断である場合の、フロー内でかかった時間の平均数
各数値に表示されているパーセンテージや数字は「前の月」と比較してどうだったかを示しています。
例えば「フローが開始されました」にあるパーセンテージが↑2,033% | 6となっているのは、先月が6件で今月が128件のため、2,033%アップしているという意味です。
ドロップインフロー(フロー内で切断されてしまった数)や、フローからキューや切断までにいく時間の平均時間が一目で見れるのは良いですね。
上位のフロー (ドロップインフローの数別)
ドロップインされてしまったフローのうち、上位10フローを指定した期間と比較した形で棒グラフで見ることができます。
「お客様が途中で切断している」フローで多いものはどれかや、指定した期間(今回は1週間前)と比べて増えているのかが一目でわかるのはとても良いですね。
複数のフローを管理していて、どのフローに課題があるのか?となった場合に、すぐに課題のある(途中で切断されているものが多い)フローを見つけることができます。
マウスをグラフの上に持っていくと、以前のドロップフロー数と、今回のドロップフロー数を数字で比較することができます。
上位のフロー (ドロップインフローのレート別)
ドロップインフローの中で、そのフローが実行された中でドロップインがどのぐらいの割合を占めているかを見るグラフです。
ドロップインフローのレートが100%だと、そのフローに入った着信は全てドロップイン(途中で切断されている)ものになります。
80%の場合、5通話があった場合に4通話は途中で切断されています。
ドロップインフローが多い場合、その中の割合を把握するのに便利なグラフです。
上位の転送済みフロー (フローからキューまたはエージェント数)
フローからキューまたはエージェントに転送したフローが多いもの(上位10フロー)を表示することができるグラフです。
上位の転送済みフロー (フローからキューまたはエージェント数)
フローからキューまたはエージェントに転送したフローが多いもの(上位10フロー)で、その転送がどのぐらいの割合を占めているかを見るグラフです。
フロー結果のレート (経時比較)
全体のフロー(もしくはフィルタした特定のフロー)から、どのような処理が多かったかを時系列で見ることができるグラフです。
グラフで表している項目は以下です。
- フローからキューまたはエージェントに転送済み
- ドロップインフロー
- フローで切断済み
- フローに転送済み
マウスポインタを持ってくると、日付ごとの各処理の割合を見ることができます。
フロー時間 (経時比較)
全体のフロー(もしくはフィルタした特定のフロー)で、各処理に対する平均時間がどのぐらいだったかを時系列で見ることができるグラフです。
マウスポインタを持ってくると、日付ごとの各処理の平均時間を見ることができます。
フロー
フローの一覧と、各フローのメトリクスをダッシュボード画面からも一覧で見ることができます。
フローモジュール
フローモジュールの一覧と、各フローモジュールのメトリクスをダッシュボード画面からも一覧で見ることができます。
「フローパフォーマンス」の項目は以上です。
最後に
Amazon Connectで事前に構築された「フローパフォーマンス」のダッシュボード機能を触ってみました。
フローパフォーマンスは、コンタクトセンターを運用するにあたって、「ドロップイン数(放棄呼数)」などの重要な指標を見ることができます。
「フローを改善していきたいけど、どのフローから手をつけたらいいか分からない...」といった悩みをお持ちの場合は、ぜひ利用してみてください。
ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。